こんにちは、ふろいどです。
先日の記事にも書きましたが、私は今の会社が嫌で転職活動をしてみたのですが、結局は転職を思いとどまる事にしました。
なぜ思いとどまったかというと、自分の悩みは転職によって解決するものじゃないという事に気づいたからです。
転職するならいっそサラリーマン自体を卒業したい!会社勤めを辞めたい!
そんな想いを抱え本屋の検索機で本を物色していたところ本書に出会いました。
著者 :山口陽平
出版社:メディアワークス文庫
今の私にはものすごくキャッチーな書名!
ライトノベルのコーナーにあったので若者向けの本だという事はわかっていたのですが、迷わず手に取りレジに向かいました。
この本の概要
会社員である事に生きづらさを感じる人に向けて、「自由を手にするべくあがいてみてほしい」という著者の想いから、本書では「好き」なことで「食う」を実現するための知識を紹介しています。
といっても単に趣味を仕事にしようという話ではなく、独立・起業してビジネスモデルを確立するために必要な知識が書かれています。
著者の山口陽平さんは本書のプロフィールによると
「1999年より大手コンサルティング会社でM&Aに従事し、カネボウやダイエーなどの企業再生に携わった後、独立・企業。複数の事業・会社を運営するかたわら、執筆・講演活動を行なっている。」という、いわば経営のプロ。
その経営のプロが、独立・起業するために必要な知識と心構えを説く内容となっています。
「好き」なことで「食う」ために必要な3つの要素
本書で著者の山口陽平氏は「好き」なことで「食う」ためには以下の3つの要素が必要であると解いています。
(バリュー)
スキルや商品の価値。売り上げや利益に直結するもの。(システム)
「稼ぎの土台」(プロフィットモデル)となるもの
経営システム(部門別機能)となるもの(クレジット)
個人や企業の信用のこと〜第1章 「好き」で「食う」には何が必要か より引用〜
この手の本では直接的にお金に繋がるバリュー(要するにお金に変えるスキルや商品)に目が行きがちですが、本書は「システム」にスポットを当てています。
お金を儲けるためのシステムとはどんなものなのでしょうか?
プロフィットモデルとは
システムとは要するにお金が入ってくるためのモデルを指しているわけですが、本書ではシステムを構成する稼ぎの土台(プロフィットモデル)を以下の5つの面から考えるのが良いとしています。
・商品
・課金の仕方
・支払い方法
・資源
本書では、実際の企業を例にとり上記5つの面からどのように収益を産み出しているかを解説しています。
読んでいて特に私が面白いと感じたのは「支払い方法」です。
優れた支払い方法を敷いている会社では、電子マネーに対応するなど「支払いの際に手間がかからず支払っている実感が薄い」方法を採るよう工夫していると説いています。
また、そもそも商品やサービスを受け取る人が支払うのではなく、第三者が支払うようにしてしまうという手段も紹介しています。
例えば、子供がスマホアプリをダウンロードして、親が支払うといった具合ですね。
そりゃあ、自分で支払うのでなければ課金したくもなりますよね。
読後の感想
会社に入ってから20年、システムエンジニアとして行きてきた私は「お金を儲けるための手段」というものを真面目に勉強したことがありませんでした。
そんなレベルなので、難しいマーケティングの本などを読んでもちんぷんかんぷんなのですが、本書は身近な企業を題材に分析されているので「なるほど!そうなのか。」という発見が多々ありました。
読んでるうちに付箋がいっぱいになりました!
起業を目指す人が最初に読む入門書としては最適なんじゃないかと思います。
また、本書を一冊読む事により、世の中にある商品やサービスのビジネスモデルを考えるきっかけにもなりそうです。
興味がある方は手にとってみてはいかがでしょうか。
それではまた!